恋虹

プロローグ

君と出会わなければ


こんな気持ちにはならなかったと思う。





君と出会ってなくても


お腹は減ったと思う。





私は今日も遠くを見つめる。



あの虹の下に


君がいるから。


<1>

「あ〜!!超お腹減ったしっ♪♪」


私、美加みかん。高校一年生。
背も低いし、
そんなにかわいくないし、
頭もよくないし、
太り気味だし。


中学のときから今まで、何となく人を好きになったことはあるけど、本気になったことなんて一度もない。


そんな中、君と出会った。


みかんの中の何かが、君に出会ったことで変わっていく…





教室に入ると、いつものメンバーが集まっている。


「あ、みかん、おはよ。
さっき、駅前のヨシギューにいなかった?
…そんでさ、今度の生徒会長かっこよくない?
私、つきあっちゃおうかな?」


彼女は、葦野むくみ。
胸まであるウェーブがかったロングヘアーの枝毛チェックに余念がない。


私たちのグループの中では一番大人っぽくて美人。
言い寄ってくる男達も数多くいる。


周りには結構遊んでると思われてるけど、ホントはいつも真剣に恋してるってこと、私は知ってる。


「あ、むくみ、例のカレとはどうなったの?」


訊いたのは河宅りこ。
ブラウンの髪をショートカットにした目がクリッとしてるかわいい女の子。


中学の頃からつきあってる彼とは今も続いてる模様。


でも、あまり語りたがらないので、うまくいってるのかいってないのかは謎。


その割には他人の恋愛には興味シンシンで、根堀り葉堀り聞いてくるちょっと困ったコ。
悪気はないんだろうけど。


「ああ、アイツ?別れちゃった。
だってなんかいまいちイケてないんだもん。」


夜中に電話をかけてきて、泣きながら「別れたくない」って言ってたのは誰なのか?


まあ、吹っ切れたんなら、それはそれでよかったけど。




「ねえ、みかん、知ってる?」
りこの問いかけに続きがあるのかと思ったら、私の反応を待ってるみたい。


“知ってる?”とだけ聞かれても、答えようがないんだけど。


「え、何を?」


「あのね、今日うちのクラスに転校生が来るんだって」


「ほう」


「あのさ、みかん」


むくみが割って入る。


「女子高生は『ほう』とか言わない」


「あ、そうすか。で、男女どっちなの?」


「男と女ひとりづつだって」


「へー、ふたりも。ふーん…」


その後どんな出会いが待っているのか、この時私は、まだ知らないでいた…




<2>

「この二人が、今日から皆さんと一緒に勉強することになります。
じゃあ、ひとりづつあいさつを」


先生にうながされたほうの女の子が鋭い目つきで教室内を見渡す。


もし私が転校生だったら緊張してオドオドしてるはず。


だけど彼女はどうしてかはわからないけど、ずいぶん挑戦的な態度に見えた。


「皆さん初めまして。
私の名前は清怒川沙流呂といいます。
父は外国航路の船長で、今はちょびっと私用でチベット修行に行ってます。
母は先のマサカドインパクトで亡くなりました。
そっちの彼とはたまたま一緒に転校してきただけで、知り合いでも何でもありません。
それでは、よろしくお願いします。」


もうひとりの転校生の男の子が、理由はわからないけど、驚いたような顔をして彼女を見ている。


「では、次に君」


「え、えーと、オレはク…へも太郎です。
ソ…清怒川さんのことは見たことも聞いたこともありません。
よろしくお願いします。」


これまた不思議なことに、清怒川さんが彼のことを怒ったような顔をして見ている。


「じゃあ、二人とも席に着いて…」


「あ、先生」


突然むくみが手を挙げた。


「質問コーナーとかは、ないんですかあ?」


「ああ、質問ね。じゃ、簡単にね」


「あのお、へも君の、口から出てるソレは何ですかあ?」


皆がいっせいに彼の口元に注目する。


「…えっと、これは…その…」


「あ、これはにおいセンサーです」


なぜだか横から清怒川さんが答えた。


「ち、違うよお。これは、えーと、アクセです」


そんなやり取りがあって、転入生の紹介は終わった。
この時私はまだ、この出会いの意味を知らないでいた…




<3>

「ねえねえ、めっちゃかわいい転校生来たらしいじゃん♪
どこどこ?」


昼休み、むくみとりこの三人でお弁当を食べていると、隣りのクラスの諸星大三郎・通称モロがやって来た。


かわいい子と見れば声をかけずにいられない、周りのみんなからは、そんな軽いヤツだと思われている。


モロは、ルックス自体は決して悪くないんだけど、そんな性格のおかげで女の子たちから敬遠されてるのも事実。


むくみが素っ気なく答える。


「知らない」


「『知らない』って、冷てえよなーもー」


「だってさあ、ホントに知らないんだもん」


転校生二人は休み時間になると、いつもいなくなっていた。


転校してきたばかりの学校で、一体どこに行くところがあるというのだろう…


「で、どんな感じ?やっぱかわいい?」


「まあ、かわいいって言えば、かわいいかな」


りこと私はお弁当をもくもくと食べていたので、もっぱらモロの相手をするのはむくみの役割になった。


「マジで?うおっ、テンション上がってきた!
で、で、どんな感じ?髪型とかは?」


「髪型かー。うーん…スッキリした感じ」


「スッキリ?スッキリってどんなヘアースタイルよ」


「あと、口からなんか出てる」


「口から?何?」


「棒みたいの」


「棒って…チュッパチャップスとか?」


「わかんないけど。3本」


「チュッパチャップス3本?
ほおばり過ぎじゃね?
しゃべりづらくね?」


「まあ、でもちゃんとしゃべってたから」


「口デカ過ぎじゃね?それ。
…で、誰かに似てるとか、そういうのは?」


「うーん…天気図」


「天気図!?
あー、もう全然わかんね。
実際この目で見ないと何とも言えねえなー。
オレ探してくるわ」


モロはそう言うと教室のドアへと向かった。


彼は、教室を去り際、私のほうを振り向いて言った。


「おま、弁当デカ過ぎじゃね?」


たしかに私のお弁当は彼女たちの三倍ぐらいはある。


だが大きなお世話だ。





<4>

「…であるからしてー(ゲホッ、ゲホッ)この図形の意味するところはー(グハッ、グホッ)
…その点を戦略的(ストラテジック)にー(ゴフッ)判断停止(エポケー)するならばー(カーッ、ペッ)」


新任の根田切先生の授業は全く意味が分からない。
そもそもこれ何の科目だっけ?


どうしてナースに付き添われながら、ベッドから起き上がれないほどの状態で授業なんかするんだろう。



最近この学園の雰囲気がちょっとおかしい気がする。


閉鎖的な学校っていうのもいやだけど、次々によそから新しい人が入り過ぎてる。


この根田切先生や、転校してきていきなり生徒会長になる人や、今日転校してきた二人も…


そういえば校長先生も新しく変わったんだっけ。
あの上半身裸の…


朝礼の時に校長が語ってた「こんなオバちゃんでいいの?」っていう話は、教頭が止めてなきゃどういうことになってたのか…


まあ、根田切先生の時間は授業中にケータイ見ててもバレないからいいけど。


あ、むくみからメール来た。


「放課後、体育館で緊急生徒集会だって!
イケメン生徒会長から大事な話があるんだって!
キャーO(≧∇≦)O」


りこからも


「緊急生徒集会かあ、
ちょっと怖い気もする…癶(癶;゚ё゚;)癶」


りこの顔文字センスはどうにかならないものか。


それにしても、りこが不安がるのも分かる。


生徒会長が代わってからというもの、生徒会の雰囲気もずいぶんと変わった。


生徒会役員はまるで生徒会長の「崇拝者」って感じだし、これまで自由にやって来た部活動の運営なんかにも、だんだん生徒会が口を出すようになってきたみたい。


しかも、生徒会批判が許されないような雰囲気ができつつある。


この間、運動部の部長たちがクレームを言いに生徒会室に乗り込んでいったんだけど、不思議なことに次の日になったら、みんな生徒会のことをほめたたえていたらしい。


一体何が起こったんだろう?




ドンガラガッシャーン!!


派手な音が鳴り響いた。


見ると、へも君が机や椅子と共にひっくり返っている。


どうやら居眠りをしていて椅子から転げ落ちたらしい。


「こらー(ゲホッ)何をしておーる(ゴホッ、ゴホッ)」


こんなに弱々しく怒る人を私は初めて見た。


へも君はつるつるの頭をかきながら、とっても恥ずかしそうな表情を浮かべていた。


その顔を見たとき…


私の中で今まで経験したことのない不思議な感情が芽生えるのを感じた…
なんだかとっても暖かい感情…


(なんだろう…この気持ち…)


その一方で、へも君を見る清怒川さんの氷点下50度ぐらいの冷ややかな目つきが印象的だった。





<5>

「…そのような現状を改革すべく、我々生徒会は生徒諸君の協力の下、より良き聖アウスラ学園を作り上げていきたい。
自由な学園生活、それも尊重すべきと考えるが、果たしてそれが我々生徒にとって絶対的価値と言えるだろうか?
これだけは言えよう。
そんなところに神は宿らない、と。
自由は一方で頽廃と堕落を生み出し、この学園生活の風紀を著しく…」


生徒会長の演説が続いていた。


校旗を掲げた副会長ら役員が生徒会長の脇を固めている。


むくみがうっとりした様子で演説に聞き入っていた。
でも、これまでのむくみの行いは、会長の言ってることと真逆だ。


その時…
ふとめまいのようなものを感じた…


それから奇妙な感覚が私のことを支配しはじめる…


目の前の空間がゆがんじゃったような…
この体育館が外からぐにゃっと押しつぶされたみたいな…


隣にいるはずのむくみたちが遠くに行っちゃって、檀上の生徒会長がすぐ目の前にいるみたいな…


生徒会長の演説はまだ続いている…
まるで頭の中でしゃべっているような感じが…した…


「…我々は……グルグル……グルグル……」


(…グルグル?グルグルって何?)


なぜだか考えをまとめることができない…


一瞬浮かんだ疑問たちは、心の中をすごい勢いで走る川の流れに次々とのまれていく…


私は…私は…どうなってしまうのだろう…


このまま…何か…大きな流れの…中へ…




ゴツン!


頭に何かが当たった。
同時に歪んでいた視界が、カメラのピントが合ったみたいにはっきりした。


見上げると、次々と上から漢字が降ってくるのが見える。
例えとかじゃなくて、文字通り漢字が降ってきたんだからここは信じてもらうしかない。


私の頭に当たったのも、その「漢字」のようだった。


よく見ると、はるか頭上でロープにぶら下がって何か叫んでる男子がいる。


「セイ!セイ!セイ!セイ!」


(へも君!)


へも君は、ひとしきり叫んだあと、ロープをつたってストンと床に降りてきた。


「えー、皆さん、集会は中止でーす。
いったん、外に出てくださーい」


(え?どういうこと?)


私だけでなく、みんなの頭上にも疑問符が浮かんだようだ。


その時!


びんよよよよよよ〜ん!!


B級SF映画のレーザー光線みたいなサウンドが鳴り響いて、生徒会長のいる檀上が七色のまぶしい光でおおわれた。


「ほら!危ないから、みんな早く出て!」


へも君が叫ぶ。


みんな身の危険を感じて、なかばパニック状態になりつつ、われ先に体育館の出口へと向かった。


その時は、急いでてはっきり確認しなかったんだけど、生徒たちが出口へ急ぐ一方で、体育館の隅のドアから、根田切先生とナースが入ってきたのが見えたような気がする…




生徒全員が体育館を出たことを確認すると、へも君は外側からドアを閉めた。


「とりあえず、今日はウチに帰ってくださ〜い」


「え〜?」「何が起きたんだ?」
みんなが口々に疑問の声をあげる。


「詳しいことは、あとで…その…説明的なものがあるので…」


「なんだそれ?」「キミは生徒会の人?」


「いや…オレは、生徒会ではないんだけど…」


「どういことだよ!」「ちゃんと説明しろよ!」
みんな不安から解放された反動なのか、強い調子でへも君に詰め寄っていく。


へも君もこういう状況には慣れていないみたいで、どんどんしどろもどろになっていくのが分かる。


へも君、かわいそう…


「なんだ、あれ!?」


生徒の中に、空を指さす者がいた。
見上げると、背中に噴射で空を飛ぶ機械(あれなんていうの?)を装着した人間が、空から降りてくるのが見える。


「校長?」


唐突に空から現れたのは、例の上半身裸の校長先生だった。


校長は、昔のダンス映画の主人公みたいなポーズで着地を決めたあと、へも君のところへ歩み寄って彼の肩にポンと手を置き、ついで「ニッ」と笑った。


「おっさん!」


へも君はいつの間に校長をおっさん呼ばわりするほど仲良くなったんだろうか?


校長はそれから私たちのほうへ振り向き、またもや「ニッ」と笑うと、おもむろに両手を上げて、まるで鳥が舞うような不思議なポーズをとりはじめたのだった…





<6>

あとで思い返すと全然うまく説明できないんだけど、校長の話を聞いた私たちは、とりあえず今日のところはウチに帰ろうっていうことになって、みんなしてぞろぞろと下校したのだった。


校長の話を思い出しても、そこに説得力みたいなものがあったかと言われると、全然そうは思えない。


「まあ、今日のところは帰りましょうね」っていうようなことをしゃべったあと、再び空へ飛んで行ったことしか思い出せない。


理不尽な思いを抱いていた生徒も少なくなかったはずなのに、誰も文句も言わず、急におとなしくなったのは、全く不思議としか言いようがなかった。


私自身もすっかり「帰りにマックにでも寄ろう」モードになっていて、その時はみんなと一緒に帰ろうとしてた。


むくみ&りこを遥か向こうに見つけて、追いかけようと足を踏み出した途端、まためまいが私を襲った。


私はそれに耐え切れず、その場にへたり込んでしまう。


他の生徒たちは、そんな私にお構いなしに、どんどん先に行ってしまい、ついに私はひとり取り残された格好になってしまった。


そして…


「大丈夫?」


そんな私に声をかけてくれる人がいた。
見上げると…


(へも君!)


「う、うん。ちょっとめまいがして…」


「ありゃ、まだ呪法の効果が残ってるのかな…」


(ジュホウ?なにそれ?
でも、お腹が減り過ぎて、クラッときたなんて言えない…)


「立てる?」


へも君が私に手を差し伸べてきた!


私は恥ずかしさでちょっとためらったけど、最終的にはへも君の好意に甘えることにした。


「ありがとう…やさしいんだ」


へも君はちょっと照れたように笑ってみせた。


「いやー、オレいきものがかりだし…」


そう言うと、彼はふたたび体育館のほうへ向かって走って行った。


「あ、へも君…」


私は走っていく彼の後ろ姿をただ見つめ続けていた…





<7>

結局、むくみ&りこに置いてきぼりをくらったので、ひとりでマックに入ることにした。


そして、ぼんやりと考えを巡らせる。


ふつうなら、体育館で起こった異常な事件についていろいろ考えてみるはず。


だけど、今の私は違った。


心に浮かぶのは、そう、へも君のこと。


転校してきたばかりで緊張気味のへも君。


椅子から転げ落ちて照れ笑いするへも君。


ロープにぶら下がって私たちを助けに来たへも君。


みんなに詰め寄られて困った顔のへも君。


私に向かって手を差し伸べてくれたへも君…


この気持ちは…やっぱり…


自分の気持ちを自覚した私は急に落ち着かなくなって、チキンナゲットを次々と口に放り込まざるを得なかった。


でも…私は彼のことを何も知らない…


彼はどこに住んでるの?


誕生日は?


家族構成は?


朝はいつもパン?ご飯?


明日学校に行ったら早速訊かなきゃ!


そして…そして…私の気持ちを…彼に…


これから先のへも君との学園生活を思い描きながら、私は二個目のテラマックに手を伸ばした…





<8>

次の日学校へ行くと掲示板の前に人だかりができていた。


(なんだろう?)


背の低い私は、前の生徒にさえぎられて、なかなか掲示板を見ることができない。


そんなとき、集まった生徒たちの中に知った顔を見つけた。


「りこ!」


「ああ、みかん」


「これは一体どういうこと?」


「うん、生徒会がね、やっぱり学校を乗っ取ろうとしてたみたい」


「学校を乗っ取る?」


「そう。それで生徒会役員はみんな退学だって」


「え〜っ!?退学!?」


「生徒会を陰で操ってた根田切先生もだって」


「そうなの!?」


そう言えば、あの時、体育館に入っていく根田切先生とナースを見たんだっけ…


「でね、校長も何か関わってたみたい」


「あーやっぱりね。上半身裸だったもんね」


「うん、裸だしね」


その時、私の前にいた背の高い生徒が横にどいたので、自分のところから掲示板の内容がよく見えるようになった。


“以下の者、退学に処す”


掲示板に張り出された紙には、生徒会長以下各役員の名前が書き出されていた。


それから根田切先生や校長の名前も。


(あれ?)


今思いもかけない名前が書いてあるような気がした。


もう一度確認する。



“へも 太郎(1年A組 前いきものがかり)”



「え〜っ!?なんでへも君が!!」


「ああ、ほらやっぱり体育館の時、怪しかったじゃん」


「あれは違うよ!!
へも君は私たちのこと助けようと…」


私は後ろを振り返り、辺りを見回す。


「へも君は?へも君は来てないの?」


「いや、今日は見てないけど…」


私はそのままわけもわからず駈け出していた。


「ちょっと、みかん!みかんってばー!」




教室に着いたがやはり彼はいない。
周りのみんなに訊いてみるけど、誰も彼を見ていないと言う。


それから職員室、校長室、保健室をめぐって、玄関、校庭を通ったあと、校舎の裏をひた走り、体育館の中を横断して、プールサイドを一周し、最終的に校門へたどり着いた。


今までこんなに走ったことがあっただろうか。


でも、どこにもへも君はいない。


あんなに訊きたいことがあったのに!


一緒に楽しい学園生活を送れると思ってたのに!


これでもう、へも君とは二度と会えないのだろうか?


へも君!大好きなへも君!







校門から遥か先に上野の荒地が見える。


この辺は晴れてるのに、上野周辺では局地的に雨が降っているようだ。


私たちの世代にとっては見慣れた光景だけど、それがマサカドインパクトの影響による異常気象だっていうことを、この間学校で習った。


その荒地にはぽつんとボロボロの建物が立っていて、それは昔丸井と呼ばれたデパートなんだそうだ。


その建物の上部に掲げられている看板は、本来は“○|○|”だったんだそうだけど、今は一部が壊れてしまっている。


その看板は、二番目の“○”が取れてしまっていて、そこに亀裂が走っているために、ここからはこんなふうに見えた。



“○|||”



(へも君…)



私は毎日下校時にそれを見ることになるだろう。


そしてへも君のことを思い出すだろう。



上野の上空に虹がかかるのが見えた。





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